肉食音楽家うらともえのニクニクワクワク
どや!
うらともえさん
岐阜県高山市生まれ、大阪市在住。射手座。木管楽器奏者、作曲家、ときどき歌手としても活動する音楽家。好きが高じた肉コラムニストとして雑誌Meets Regional、業界誌ミートジャーナルで肉食コラムを執筆、テレビ、ラジオにもちょいちょい出演しつつ、大阪日本橋でDIDDLEY BOW(ケイジャンチキンとガンボで飲めるバー)も経営。好きな音楽はドゥーワップとマンボ。(お肉以外の)好きな食べ物は国境なきスウィーツ。愛車は黄色いカングー。
座右の銘は「脂肪分は食べ物に味わいを与える」 by ジュリア・チャイルド。口癖は「身長は米倉涼子と同じ」。
ステーキ、焼き肉、ローストビーフ、大盘鸡、とんかつ、サムギョプサル、鶏排、ハンバーグ、レンダン、豚天、ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ、肉うどん、シュラスコ、アイスバイン…全ての肉料理に愛とリスペクトと体重計の目盛りを捧げたワタシ。昨日も今日もきっと明日もお肉の躍動感にワクワク。と、言う訳で本日のワクワクはしゃぶしゃぶなのだ。
(諸説ありますが)しゃぶしゃぶは中国内モンゴル自治区の火鍋料理シュワンヤンロウ(薄切り羊肉の湯通し)をルーツとする、言わば「お肉のファスト水炊き」料理。湯通しすることでお肉の臭みと余分な脂を抜き、ポン酢とゴマダレでささっと戴く(ここ重要)洗練されたスタイルは昭和30年代に大阪から全国に広まったドンズバ日本人好みの肉料理ですよね。ま、逆に「その点がちょっと物足りないよね」なんてお肉ファンもいらっしゃるのでは?実はワタシもしゃぶしゃぶの調理法に関しては「極寒の地で臭みの強い羊肉を湯通しするのはナルホドだけど、いい牛肉や豚肉をわざわざ湯通ししなくてもいいんじゃないかなー」なんて思っていたクチでした…が!昨年11月大阪ステーションシティサウスゲートビルディング16階=イチロクグルメにオープンした「宮崎しゃぶしゃぶ霧峰」でそんなワタシのしゃぶしゃぶ観は180°ぐるり。あれ?しゃぶしゃぶって最強の肉料理じゃん。
今回、大阪初出店となるイチロクグルメの「霧峰」さんは本格しゃぶしゃぶをリーズナブルな価格で楽しめるいいお店。一人一鍋スタイルも嬉しいっす。
先ずは牛肉でしゃぶしゃぶ。宮崎県産霧峰牛赤身コースで使用されるお肉は霧島連峰の豊か過ぎる自然に育まれた霧峰牛のウデ肉。ウデは運動量の多い筋肉が集まった部位なので筋や筋膜が多く、肉質はやや硬めですが、なんてったって味がいい!味が濃いのです。「霧峰」さんではこのウデ肉を提供直前にカットしています(脂が室温で丁度いい感じに潤うぜ!)。絶妙な厚みで薄切りされた見た目にも美しいお肉には適度なサシが入り、否応なく高まる肉食欲。出汁にお肉をさっとくぐらせると、ぐぐっと立体的になる和牛の香りが鼻腔をくすぐります。で、食感。今までしゃぶしゃぶに抱いていたワタシの疑念の正体は「お肉が柔らか過ぎる」ことだったのか!と目から鱗っす。霧峰牛の味と香りの強さの塩梅が完璧。
お鍋と同じ出汁に梅肉を加えたお店オリジナルの梅だれとの相性もスンバラシー。ワタシはポン酢の酸味より「合う!」と感じました。
二皿ならぬ二鍋目は鹿児島産黒豚しゃぶ懐石(天ぷら、牛しぐれ煮ごはんなどが付いたお得なセット)を戴きました。見た目にも鮮やかな黒豚ちゃんの肩ロースとバラ肉をしゃぶしゃぶ、お野菜と一緒にポン酢+紅葉おろしでサッパリ戴きました。ビタミンB群補充じゃい!
しゃぶしゃぶって「そろそろドーンとしたお肉がしんどくなってきた親父さま」向きの肉料理だと心の片隅でこっそり思っていましたが、それは否。しっかりした食感(硬過ぎず、パサつかず、縮まらず)で風味豊かな薄切りのお肉をレアでさっぱり&がっつり戴く、コレはコレでコレも最強の肉料理だと再認識させていただきました。今までごめんよ、しゃぶしゃぶ。
※商品や料金、店舗などの掲載情報は、2023年1月時点でのデータをもとにしています。現在とは販売状況が異なる場合があります。
いっちゃん、新しいやつ