「より純粋で真っすぐな青春友情物語になった」。映画『HiGH&LOW THE WORST X』で花岡楓士雄を演じた川村壱馬インタビュー
2014年に開催された「VOCAL BATTLE AUDITION 4」を経て、THE RAMPAGEのメンバーに選出され、ボーカルを務める川村壱馬。2018年からは演技にも挑戦し、2019年には『HiGH&LOW』シリーズと髙橋ヒロシの漫画『クローズ』『WORST』をクロスオーバーさせた『HiGH&LOW THE WORST』でメインキャラクターの花岡楓士雄(はなおかふじお)を演じている。そんな川村が、再び花岡楓士雄を演じた続編『HiGH&LOW THE WORST X』が9月9日(金)より、大阪ステーションシティシネマほか全国にて公開される。
花岡楓士雄が頭を張る地区最凶の不良高校・鬼邪高校(おやこうこう)が、通称“血の門”と呼ばれる瀬ノ門工業高校をはじめとする「三校連合」に首を狙われ、争うことになる様を描く。前作に続き、吉野北人、前田公輝、塩野瑛久など鬼邪高校、鳳仙学園(ほうせんがくえん)のメインキャストが前作から続投するほか、「NCT 127」の中本悠太、「BE:FIRST」の三山凌輝らが参加している。そんな本作の公開に合わせ、天真爛漫でありながらも周囲を自然と惹き付ける魅力を持つ花岡楓士雄を演じた川村壱馬が作品について語った。
──髙橋先生は前作の段階で続編の構想はあったとおっしゃっていましたが、川村さんはもちろん続編があることを聞いてらっしゃったのでしょうか?
もちろん聞いていました。前作は撮っている段階で続編があると知っていましたが、今回は続編の話を何も聞かされていないので、この先どうなるんだろう?と思っています。
──前作の公開は2019年でした。3年ぶりに再び花岡楓士雄を演じるにあたって準備したことはありますか?
ビジュアルの面で言うと、ひょろひょろしていると弱そうに見えてしまうので、割としっかり食べて鍛えています。楓士雄はぷくっとしている方が愛嬌があると思いますし、そういう風に見えた方が楓士雄っぽいというのが僕の中のイメージなので、ビジュアルについてはしっかりと3年前に合わせていきました。
──楓士雄の髪型になるとスイッチが入ったりするのでしょうか?
確かに、髪型や衣装をしっかり伴った時には自然と楓士雄になっていると思います。でも、スイッチというよりは無意識に近い感覚ですね。
──川村さんの一部として楓士雄が存在しているということでしょうか?
気持ちの面ではカメラが回ったらいつでも楓士雄でいられるという感覚です。急に楓士雄になりますね。
──本作では鬼邪高はもちろん、鳳仙のメンバーとの再会もありました。登場人物それぞれの友情は本作の見どころでもあります。
僕はそういう友情物語が大好きなのでテンションが上がりました。今回は特に胸熱シーンが多すぎますよね。あまり多くは言えませんが、皆で集合するところとか。
──確かに、同じ高校内だけでなく学校の垣根を超えた友情に痺れるシーンは随所にありました。
そうなんです。それに加えて要所要所に感動ポイントがあって。前作での繋がりが生きている部分もある一方で、だからと言って本作だけ観ると説明不足なのかと言われると、そういうことは決してなくて。続編という設定でありながら、独立した作品としてもすごく良く描けていると思います。
──特に後半は、どうしてもテンションが上がらずにいられない登場シーンもあって興奮必至ですが、川村さんも完成作を観た時はテンションが上がりましたか?
テンション上がりましたね。鳳仙と橋で合流するシーンなんかめちゃくちゃテンション上がりました。前作で一度衝突した相手が来てくれたわけですから。それに加えて前作の『HiGH&LOW THE WORST』を彷彿とさせるようなところもあって。前回でも鬼邪高と鳳仙は共に闘いましたがそれぞれに違う目的がありました。でも今回は同じ目的で闘うことになって。今回は、友情に全振りしていますよね。
──垣根を超えた爽やかだけど熱い友情は本作のテーマになっていたと思います。
それは前作と違って、相対するのが高校生だったからだと思います。前作で戦うのは大人だったので、戦う相手が高校生になったのも本作の良いところだと感じています。だからこそ、より純粋で真っすぐな青春友情物語になっていて、気持ちよく観てもらえるのではないかと思います。ダークな部分や陰鬱な感じのない作品になっているので、熱い友情のドラマがより真っすぐに胸に飛んでくると思います。
──そんな友情物語と並んで、このシリーズのアクションシーンも見どころですが、そのシーンに合わせた曲が流れるアクションシーンを観ていると、ミュージカルというか群舞を観ているような感覚になるのですが、アクションシーンで流れる曲というのは事前に川村さんはご存知なのでしょうか?
知らされていません。仮に、もしわかっていたら芝居にならないと思います。
──わかってらっしゃらなくてもあんなにシンクロするんですね。
それは音楽を合わせてくれる技術がすごいからだと思います(笑)。
──テンポを意識するのではなく完璧に芝居に集中してアクションしてらっしゃるんですね。
芝居に集中してアクションしていますし、芝居をした後でアクションの迫力を画で観て、パワーが足りなかったらやり直すこともありますし、OKが出たとしても、もっとできるんじゃないかと思えばもう1回やり直してもいいですか? と自分から言うこともあります。本当に一切妥協せずに芝居をしています。
──だからこそ、本作には本気のアクションが映し出されているんですね。
そうですね。特にアクションシーンはしんどかろうが時間がかかろうが、本当に一切妥協なく撮っています。
──最後に、大阪出身の川村さんにお聞きしたいのですが、今、大阪で1日オフの日があったら一番行きたいところはどこですか?
よく遊びに行っていたのは心斎橋かなんば、日本橋でした。でも、今一番行きたいのは、公には絶対に言わないですが、本気で美味しいお好み焼き屋さんかカツ丼屋さんですね。思い出の味です。今すぐにでも食べに行きたい気分です(笑)。
Movie Data
『HiGH&LOW THE WORST X』
▼9月9日(金)より、大阪ステーションシティシネマほか全国にて公開
出演:【鬼邪高校】川村壱馬 吉野北人 佐藤流司 神尾楓珠 福山康平 龍 鈴木昂秀 うえきやサトシ 中島健/森崎ウィン/前田公輝 【瀬ノ門工業高校】中本悠太(NCT) 三山凌輝(RYOKI) 永沼伊久也 比嘉涼樹 【鎌坂高校】藤原樹 岡宏明 【江罵羅商業高校】長谷川慎 陣 今村謙斗 【鳳仙学園】志尊淳(特別出演) 塩野瑛久 葵揚 小柳心 荒井敦史 堀夏喜 坂口涼太郎 【鈴蘭男子高校】三上ヘンリー大智 板垣瑞生 時任勇気 八木勇征 木村慧人 高橋祐理
原案・キャラクター設定:髙橋ヒロシ
企画プロデュース:EXILE HIRO
総監督:二宮”NINO”大輔
監督:平沼紀久
©2022「HiGH&LOW THE WORST X」製作委員会
©高橋ヒロシ(秋田書店) HI-AX
【Profile】
川村壱馬
かわむら・かずま●1997年1月7日生まれ、大阪府出身。「THE RAMPAGE」ボーカル。主な映画出演作に『PRINCE OF LEGEND』(19)、『貴族降臨 -PRINCE OF LEGEND-』(20)などがある。2019年に公開された『HiGH&LOW THE WORST』に続き、本作でもメインキャストの花岡楓士雄を演じている。公開予定作に、『貞子DX』(10月28日公開予定)。
いっちゃん、新しいやつ