OSAKA STATION CITY GUIDE

do-ya?[ドーヤ?]

一眼レフならいつもの景色も絶景に!? この秋のおでかけは一眼レフにチャレンジしてみよう!

どうやろ

edit:交通新聞社

スマホはタップひとつで写真が撮れて、そのままSNSにアップできるからとってもラク。でもファインダーを覗いて、あれこれ試行錯誤しながら撮ると、「写真を撮る」ことも含めて思い出の1枚になりそう!
初心者向けの写真教室を営むカメラマンの今井さん(ゴー先生)に、私カメラ初心者ライター大阪ステーションシティを散策しながら、一眼レフで撮影するコツを教えてもらいました。

今回の案内人

今井 剛(ゴー先生)

カメラマンだった父親の影響で、幼い頃から写真に親しむ。Webデザイナーとして独立するも、もっと魅力的なwebサイトにしたいと自ら写真を撮るようになり、次第にカメラマンが本業に。さらに、「自分が撮りたい写真を自由に楽しみながら撮れることを伝えたい」と、2021年に「ゴーフォト写真教室」を開講。受講生とともに毎月いろんな撮影スポットへ出かけて、撮影のコツとカメラの楽しさを伝えている。

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コツ① まずは立ち位置をしっかり決める

いい写真を撮れるかどうかはカメラを構える前に決まる! と言ったら大げさかも……。しかしゴー先生曰く、立ち位置を意識するのはとても大切なことだそうです。

ゴー先生:何の気なしに撮ると、何をメインに撮りたいかわからないし、縦横の軸が斜めになって落ち着かない写真になります。中心に据えるものを決めて、その正面に立つ。カメラを構えるのはそれからです。

撮影場所(上・下):ノースゲートビルディング 7階 通路

上の2枚を見比べてみましょう。上は金時計を中心に据えて、大屋根がまっすぐきれいに映っていますね。一方、下は中心が定まっておらず、縦横が斜めになってしまって不安定な印象です。縦横をまっすぐにするだけで、グッといい写真になりそう。

ゴー先生:できるだけ水平に撮るのもコツです。まっすぐに撮りたいなら、見下ろしたり見上げたりしないこと。立ったままカメラを構えると見下ろす角度になりがちなので、かがんだり、しゃがんだりして、まっすぐに撮れる位置を探ってみましょう。


コツ② 人の流れはモーションブラーで印象的に

撮影場所:JPタワー大阪とJR大阪駅をつなぐ歩行者デッキ

大阪ステーションシティは、いつもどこでも多くの人が行き交っています。おでかけした時も、人がたくさんいてなかなか写真が撮れないこと、ありますよね。そういう時はいっそ、人の流れも撮ってしまうといいかも。一眼レフならそれができる!

ゴー先生:一眼レフはシャッタースピードを調整できます。人の流れをあえてブレさせて撮るなら、設定は1/15(1/15秒でシャッターを切る)が目安。シャッタースピードとしては遅めなので、手ブレしないよう、しっかりカメラを構えてください。

撮ったものをチェックしてもらいながら、何回かチャレンジ。なかなかいいタイミングでシャッターを押せない……。

ちなみに撮影場所は、サウスゲートビルディングと、開業からまだ2カ月足らずのJPタワー大阪をつなぐ通路。平日の昼間でも人の行き来が絶えませんでした。


コツ③ 玉ボケ・手前ボケでリアルよりきれいに!

撮影場所:JR大阪駅5階 時空の広場

背景がキラキラしている写真を「玉ボケ」と言います。せっかく一眼レフで撮るならこれもチャレンジしてみたい! 時空の広場のカフェ近くにある電飾を背景に、撮り方を教えてもらいます。

ゴー先生:さっきはシャッタースピードを触りましたが、玉ボケを撮るときに触るのはF値。絞りという、カメラに取り込む光の量を示す単位です。設定の目安はF値最小。さらに、ズームレンズを一番望遠側にすると、玉ボケを大きく撮れるので雰囲気がいっそう良くなります。

F値、望遠の設定に加えて、意識したいのがそれぞれの距離感。カメラと被写体は、ボケる限界まで近づいて。被写体と背景の電飾は、離れるほど玉ボケが大きくなるので、何度か立ち位置を変えて、ココ!と思う距離感を探ります。

撮影場所(上・下):ノースゲートビルディング 10階 和らぎの庭

背景をボケさせる玉ボケとは逆に、被写体の手前をボケさせる「前ボケ」という撮り方もあります。上の2枚を比べてみると、雰囲気の違いは一目瞭然! 素直に見たままを撮るのではなく、玉ボケや前ボケをうまく使えたら、見たまま以上にきれいな写真にできそうでワクワクします。


コツ④ 夕景はホワイトバランスを調整

撮影場所:JR大阪駅3階 連絡橋口改札前

日没後や日の出前、刻々と太陽の光がうつろう時間を、撮影用語で「マジックアワー」というそうです。撮ってみたいけど、きれいに撮るのは難しそう……。

ゴー先生:夕景を撮ると、実際にはオレンジ色の空でも、青っぽく写りがちです。ホワイトバランスを日陰に設定すると、オレンジ色がきれいに写ります。

ホワイトバランスの設定画面を開くと、いくつもの項目が。全部使いこなせたら、自由自在に写真を撮れるんだろうなあ……。その第一歩として、夕景を撮るなら日陰! しっかり覚えました。

ガラス越しの撮影は、写りこみに注意が必要です。今回はガラスにカメラのレンズをピタッとくっつけて撮影。帽子や上着でカメラを覆ったり、写りこみ防止用のパーツをレンズに取り付けたりもするそうです。


コツ⑤ 夜景はなにより手ブレに注意

撮影場所:ノースゲートビルディング 11階 風の広場

最後にねらうのは夜景。これもまた難しそうですが、今度はどの機能を調整するといいんでしょう。

ゴー先生:夜景撮影を手持ちでする場合、手ブレしやすくなるので、そこは注意してください。先ほどの夕景と違って、ホワイトバランスは触らずにオート(AWB)のままで大丈夫です。ただ暗いと、カメラに取り込む光の量が少なくなって、ノイズが高くなるので、ノイズ除去機能を使うといいですよ。

風の広場から和らぎの庭に下りる、階段の踊り場で撮影していたゴー先生。手すりに肘をついて、三脚のようにカメラを固定して撮影していました。手すりが太ければ、カメラを置いて撮影するのも手ブレ防止になるそうです。

ゴー先生:きれいに撮るにはISO感度も意識するといいですよ。シャッタースピード1/15、F値4で、ISO感度を2000としても、まあまあきれいに撮れます。

おっと最後に専門用語が出てきました……。まだまだカメラにはいろんな機能があるみたいです。でも初心者なので、まずはできるところから、私も一眼レフを持っておでかけを楽しみたいと思います。

※大阪ステーションシティでは、お客さまの安全を確保するため、カメラの三脚などの使用は一切禁止されています。皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
※掲載されているデータは2024年9月30日現在のものです。変更となる場合がありますので、お出かけの際は事前にご確認ください。