外国人が驚く「日本の不思議」!駅が迷宮?ゴミ箱がないのに街が綺麗?アルトゥルさんと大阪駅で突撃調査【海外の反応】
どうやろ
write:小島知世
photo:南歩実

大阪の玄関口で、さっそく突撃取材をスタート!

日本推しラトビア人として日本の魅力や日本の不思議を発信するアルトゥルさん。まずはアルトゥルさんに最近大阪で驚いたことを聞くと……?
アルトゥル:パビリオンで働いているといろんな方から飴ちゃんなどお菓子の差し入れをもらうんですが、日本人の友人とお菓子を食べていると驚くことがあって。
アルトゥル:どうしてみんなお菓子の袋を結ぶの!? これって、日本人のDNAに刻まれてる? お箸の袋とかレジ袋も綺麗にたたみますよね。几帳面すぎます!
確かに日本ではよくある光景です……。
アルトゥル:あと、日本の電車はとても静かで綺麗。あまりに床が綺麗なので「私の靴で汚してしまったらどうしよう」とドキドキしながら乗車しています。あと、思わず撮影してしまったのはスーパーマーケットのショッピングカート。
アルトゥル:日本の方からすると「なんでそんな写真撮るの?」と思われるかもしれませんが、カートにカゴが2つ乗せられることに驚いたんです。4つ乗せられるお店もあるらしいですね。
巨大な駅、溢れる人。大阪の玄関口に圧倒される外国人多数
まずは3Fの「時空の広場」で調査開始! 広場を見渡してみると、何やらパシャパシャと写真を撮っている2人組が。

2人はロシアから遊びに来たのだそう。「何の写真を撮っていたの?」と尋ねてみると、左のLeonid Konik(レオニード・コニク)さんが見せてくれたのが、こちら。

アルトゥル:確かに大阪駅ってかっこいいよね。他に大阪に来て驚いたことってある?
レオニード:何が衝撃だったかって、人が本当に多くて。
アルトゥル:わかる〜!! ラトビアは人口が約200万人、僕の故郷の首都・リガも人口が60万人。大阪と比べるとそもそも住んでいる人の数が違うので、駅に来る度に「人ってこんなにいるんだ〜!」と驚かされます。
続いて出会ったのは、アラスカ出身というお兄さん。北海道から大阪へやってきたそうです。

アルトゥル:大阪に来てみてどうですか?
バイニング:大きすぎて、着いた時には迷子になったよ(笑)。北海道と比べると駅の大きさが全然違うよね。
アルトゥル:そうそう、僕は今でも迷います(笑)
ヴィニング:僕はアラスカ州出身なんだけど、地元には2、3階建てのビルばかりで、こんなに高層ビルが建っている景色にびっくり。よく見てみると、ビルの上の階に庭園のような緑があるのも、おもしろいよね。


アルトゥル:普段あまり上を見上げることがなかったけれど、確かにグリーンで溢れている!
ヴィニング:アラスカには公園はあるけど、ビルの上に緑が広がるというのは、ないなあ。アラスカで1番高いビルは空港だと思うんだけど、たぶん大阪駅周辺のビルはアラスカの空港よりも大きいと思う!

和らぎの庭
大阪市北区梅田3-13-3 OSAKA STATION CITY ノースゲートビルディング 10F
利用時間:7:00〜23:30
いつでも何でも手に入るコンビニと、どこにも見当たらないゴミ箱の不思議
続いて出会ったのは、スペインからやってきた、ホセさん親子。
昨晩到着したばかりで、これから大阪を観光する予定だそう。

アルトゥル:日本に来て驚いたことはありますか?
ホセ(父):まだあまり散策できていないけど、さっきコンビニエンスストアに行ってジュースを買ったんだ。品揃えが多くてびっくりしたよ。
アルトゥル:わかります! 置いてある商品の種類もすごく豊富だし、お酒も24時間売ってますしね。ラトビアでは、お酒は夜20時まで。週末は18時までしか買えないんです!
フーリヤ(娘):スナック菓子ひとつを例にしても、すごく種類がたくさんあるけど、日本語がわからないから、どんな味なのかがわからない(笑)。たぶん甘いのかな……これはしょっぱい系……?という感じで手に取ってみたわ(笑)
アルトゥル:僕は、初めて日本でコンビニに行った時、入った瞬間に大声で「いらっしゃいませー!!」って言われてびっくりしました。何も買わないで出ていっても、「ありがとうございました!!」と言われて(笑)
ホセ(父):今困っていることもあるよ。どこにもゴミ箱がないんだ。 街がこんなに綺麗なのにゴミ箱がないってどうして!?
アルトゥル:確かに。テロ対策のために置いていないらしいけど、ゴミ箱も灰皿もあまりないのに世界でもトップクラスに街が綺麗なのは不思議ですよね。
フーリヤ(娘):日本人はゴミを家に持って帰るの?
アルトゥル:持って帰りますね。でも大阪ステーションシティ5Fにゴミ箱がありますよ!
フーリヤ(娘):助かったわ。ありがとう。
人種も国籍も超えて人気! いくつも点在する、ポケモンのフォトスポット

2Fの「アトリウム広場」では、とある壁で写真撮影をしている外国人がたくさんいました。
アルトゥル:ポケモンのフォトスポットがたくさんある!
チェコ共和国出身のファミリーに声をかけてみると……

ヤンファミリー:EXPOの開催地だから日本に旅行へ来てみたいと思ったんだ。今日はいろんなところでポケモンを見つけて、子どもたちが写真を撮れてすごく楽しそうだったよ!

実は期間限定で、駅周辺を舞台に、世界中の人が楽しめるイベントが開催されているんです。これはアニメやマンガ大国の日本ならではかも。


カナダのケベック州から遊びに来たファミリー
アルトゥル:こんにちは、インタビューいいですか?
父:もちろん! 今はバケーションで来ているんだけど、日本は2回目だよ。
母:日本に旅行に来たのは、子どもたちがポケモン大好きというのもあるの。大阪駅はポケモンのイベントもやっていておもしろいわ。
父:日本の人々や文化には、本当に尊敬を抱いていて、いろんな国が日本のような文化になれば、世界はもっと良くなると思うね。
アルトゥル:わかります!!
まだ大阪に着いたばかり、というご家族。この後ポケモンセンターへ行ってみるそうです。
ポケモンセンターオーサカ
大阪市北区梅田3-1-1 大丸梅田店 13F
電話:06-6346-6002
営業時間:10:00〜20:00
定休日:無休
エスカレーターで読み解く、世界一効率的な日本人
アルトゥル:ハーイ! 外国人の方へインタビューをしているんですけど、お話を聞いてもいいですか?

ドンダラー:もちろんいいですよ。私はイギリスの大学に通っていて、ちょうど卒業したばかり。卒業旅行として日本に来ました。
アルトゥル:お〜、おめでとうございます!! ちなみに大阪に来てみて、驚いたことって何かありますか?
ドンダラー:何といっても、全てがオーガナイズされているところかな。たとえばロンドンはもっと慌ただしくて、地下鉄のエスカレーターはみんなどんどん歩いて進むけれど、日本は片側は止まって片側が歩けるようになってるでしょう? 日本人は今まで会った中で1番効率的な人たちだと思うよ。

アルトゥル:みんなぶつからずに、自分の行きたい方向へ進んでいる様子は、おもしろいですよね。しかも、すごくスムーズに!
ドンダラー:いろんな国を旅してきて、日本はこれが2度目の旅なんだ。でも大好きで、絶対もう一度来ると思う! 全てがシステマティックでテクノロジーも素晴らしいし、人も優しいし、二日酔いになってもコンビニに行けば何でも買えるし(笑)。どれだけ素晴らしいかを語るには時間が足りないですね(笑)
日本への愛をたくさん語ってくれたお兄さん、次は東京へ行くそう。いい旅を! 最後に、もう一人、お兄さんに声をかけてみました。
アルトゥル:ハーイ、いまインタビューをしているんですが、大阪で驚いたことを教えてもらえませんか?

ケイド:驚いたことといえば、電車の改札機だよね。Suicaのアプリが便利で、めっちゃ気に入っているよ!

アルトゥル:アメリカではどうやって、電車に乗ってるの?
ケイド:僕はアメリカのワシントン州出身なんだけど、車社会だから電車に乗ったのは日本が初めてなんだ!
アルトゥル:おー、ナイス! 初めての経験なんですね。確かにアメリカは、めちゃくちゃ車社会ですもんね。どうもありがとう!
初めての電車体験というケイドさん、次は電車に乗ってどこに行くのか?! 去ってゆく姿を見送りながら、改めて日本の電車事情に想いをめぐらせる取材チーム。「電車も地下鉄もたくさん路線があるし、電車に乗ったことのない日本人は、ほぼいないのでは?」とアルトゥルさん。ちょっとしたことでも、世界各国の話を聞くと、改めて交通機関や手段の違いをじわじわと感じさせられます。
私たちが暮らしの中で感じている“当たり前”を覆してくれた、みんなの声

さまざまな国籍の方と出会えた取材も、これにて終了。取材中もファンの方から「これからも頑張ってください!」と声をかけられていたアルトゥルさん。駅を行き交う人たちにインタビューをしてみて、どうでしたか?
アルトゥル:確かに!と思わず頷いてしまうコメントがたくさんありましたね。国によっても、そこに注目するんだ! と驚くポイントが違って、こうやって話を聞くのはおもしろかったです。あと、今日の取材で新しい発見がありました。大阪駅に飛び出すヒョウがいること!

アルトゥル:東京でも、渋谷でネコの3D広告を見て、日本のこういうところが好きだなあと思ったんですよね。こういうものを映そうとする日本人は天才! と思う。あれが定期的に流れるからこそ、みんな画面をもっと見たくなるんじゃないかな。かわいくて心が癒されるし、マーケティング的にも意味がある広告ですよね。東京はネコ、大阪はヒョウ。なぜかネコ科ばっかりですね。

日本ではよくある光景も「なるほど、確かにそれはおもしろいポイントかも!」と、納得できることが多数。大阪駅やその周辺を歩くだけでも、海外の人たちにとっては意外な驚きで満ちていることを実感しました。せっかくさまざまな国の人が訪れている今だからこそ、私たちも外からの視点で街を見つめ直し楽しみたいものです。大阪ステーションシティを、ぜひそんな視点で、改めて楽しんでみてはいかがでしょう。
いっちゃん、新しいやつ