糸井嘉男がJPタワー大阪に通勤? 企業の特別顧問に就任した“超人”の現在地
どうやろ
                     
                                      
write:山瀬龍一
photo:はまだみか

交通・仕事・商業がつながり進化するビジネス街に、超人・糸井がやってきた
JR大阪駅周辺の再開発が段階的に進む中、うめきたエリアへ本社を移転する企業が相次いでいます。
グラングリーン大阪では2024年11月、パークタワーとゲートタワーの2棟からなる大規模オフィスが誕生。在阪の有名企業を中心に、本社移転が続々と発表されています。それに先駆けて同年3月に竣工した「JPタワー大阪」、「イノゲート大阪」も広大なオフィスフロアを有し、多数の企業を受け入れる集積地となりました。

これらのビルは最新の設備を導入して機能性を追求しながら、子育て支援施設や入居企業向けのフィットネス施設など、心身ともに健やかに働くためのオフィスサポート機能が充実。歩行者ネットワークや広場、商業施設が一体で整備され、移動する・働く・遊ぶがシームレスに接続されている新たなワークスタイルを生み出しています。
一方の企業側には「働く場所」を刷新するとともに、「働く人」の在り方を見直す動きも。旧来のトップダウン型の意思決定を見直したり、自分らしさや能力を生かした働き方・人材登用を模索したりする会社が増えています。

今回は、JPタワー大阪に拠点を置く広告代理店「株式会社KOTONA」と、CBDスキンケアを展開する「株式会社アッツ」を擁する「KOTOMOSホールディングス株式会社」の特別顧問に就任した、元プロ野球選手、糸井嘉男さんにインタビューしました。

糸井嘉男
1981年生まれ、京都府出身。北海道日本ハムファイターズ、オリックス・バファローズ、阪神タイガースで活躍した元プロ野球選手。抜群の身体能力と天然キャラは現役時代から有名で、「超人」の愛称でファンに親しまれる。2022年の現役引退以降は、野球解説者やタレントとして多方面で活躍。周囲をエンパワーできる特性を生かし、独自のセカンドキャリアを築いている。
企業の元気印を引き受けることで、アスリートのセカンドキャリアを豊かにしたい

現役引退後は、選手として所属した阪神タイガースの「Special Ambassador」(スペシャルアンバサダー・略称「SA」)だけでなく、さまざまな企業のアドバイザーや広告塔として活躍する糸井さん。
野球解説やタレント活動にとどまらず、ビジネス領域にも積極的に進出するスタンスの裏には、元アスリートとしての思いもあると言います。
糸井さん:選手生活を終えて、アスリートのセカンドキャリアの選択肢がとても少ないことに気づいたんです。僕は幸い、ファンのみなさんに顔と名前を知ってもらえて、このキャラだからいいけど、20〜30代でいきなり路頭に迷う人も少なくないんですよ……。情熱を注いでやってきたものがパッとなくなり「さあ次、何ができるか」ってなると、すごく不安なんですよね。
糸井さん:僕が、野球選手をはじめアスリートの“その後”の可能性を体現できたらな、というのは勝手に思っていて。バラエティ番組に出るのもそうですが、そのような表舞台以外でも、何か役割が与えられるなら「まずはやってみよう」とチャレンジしています。この姿を見せることで「糸井はなんでもチャレンジしているな」と、彼ら彼女らの視野や選択肢が少しでも広がったら、と思っています。
実際に挑戦を続ける中で手応えを感じ、見えてきたものもあると糸井さんは語ります。その一方、アスリートと企業のよりよい相互作用を引き出すためには、適材適所の視点も求められると話してくれました。

糸井さん:僕がアドバイザーに就任することで、企業さんが喜んでくれるとうれしいですし、こうやって野球以外のところで期待される機会があるのは、人として大切なことだなと感じています。僕は知名度とキャラで「社員に元気、アイデアを」と呼んでもらうことが多いけど、その人の能力や経歴によって、貢献できるポイントもそれぞれ違うと思うんですよ。だから、できれば社長さんたちには、スポーツ選手のタレント性以外の能力の部分もフラットに観察して、会社に生かしてもらえたらうれしいですね。
スポーツもビジネスも、ピンチに直面するもの。自分を信じて取り組んで

若手社員との対話の中で「働くって楽しいだけじゃないよね」とも話していた糸井さん。仕事で困難に直面したとき、大事なこととは?
糸井さん:現役時代は勝負の世界にいました。全ての仕事がアスリートの戦い方には当てはまらないとしても、どんな仕事も勝負どころはきっとあるから、重なる部分は多いはず。ピンチで大事なのは、まずは「自分はやれるんだ」と信じることです。

糸井さんにとって最大のピンチは? と問うと、日ハム時代に経験した、投手から野手への転向だったと教えてくれました。周囲が舌を巻くほどの努力の末、才能を開花させたのは、糸井さんのキャリアを語る上で不可欠なエピソードですが、このときの苦労と成功は選手としてだけでなく、人間としての成長にもつながったと言います。
糸井さん:野球が好きでプロの世界に飛び込んだけど、あのときは大変でした。でも、与えられたことを一生懸命やっていると、力が伸びる瞬間があって。スポーツとは少し苦労の種類が違うかもしれませんが、ビジネスでも当てはまるシーンがあるんじゃないかな。あのときも「俺ならできる」と言い聞かせていましたね。

個人としての体験だけでなく、チームスポーツで身についた組織論も現在の仕事に役立っているようです。
糸井さん:アンバサダーや顧問の仕事をするようになって、同僚とのコミュニケーションや後輩・部下の育成について尋ねられることが増えました。僕が実感を持って言えるのは「みんなが同じ方向を向いているかどうかが大事」ということ。現役時代を振り返ってみると、チームの状態がいいときって、多くの選手が目標をきちんと共有できていたんですよね。経験から学んだこととして、それはブレないように伝えていきたいです。

糸井さん:でも正直、現役時代はチームメイトもライバル。仲間を蹴落として這い上がらないといけないときもありました。後輩にアドバイスをして、活躍しているのを素直に喜べるようになったのは、引退を意識するようになってからでした。組織のマネジメントについては、僕もまだ学びの連続です。このような活動をしていると、企業さんを応援しながら僕自身も新しい発見がありますね。
JPタワーなら、行き詰まったときにいろんなリフレッシュを試せる!
糸井さんは今後、特別相談役として営業を含む全部署の業務を担当するとのこと。過酷な環境で勝負してきた経験を踏まえ、気分転換のコツも聞いてみました。
糸井さん:ジムで体を動かすことは、引退してからも続けています。体力をできるだけ維持したいのもありますが、リフレッシュ効果がありますよね。嫌なことがあっても、切り替えるきっかけになりますし。出張のときも、ジムが近いホテルを探して予約するくらい(笑)。JPタワー大阪には従業員専用のフィットネスエリアやサウナもあると聞きました。すごくいい環境ですね!



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糸井さん:逆に、ぼーっとするだけの時間もつくっています。カメラを向けられる仕事も多くて、ピリッとした現場では長時間気持ちが抜けない。そうなると、完全に何もしない時間って結構必要なんですよね。家でパンツ一丁でソファでごろっとしているとき、リセットされた気分になります(笑)

糸井さん:このオフィスは自由に使える席やソファもあって、リフレッシュしやすいよう工夫されていますね。アイデアが出てこない……というときは、少しの間リラックスして、ビルの間の緑を眺めてみるのもよさそう。
糸井さん:それでもまだ行き詰まってるときは、歩くのもいいですね。このビルなら建物の中でも景色の変化があるし、「グラングリーン大阪」の芝生広場にもスムーズに出られる。実際にグラングリーンを歩きましたが、すごく気持ちよかった。散歩するとスッキリできるし、新しいインスピレーションも湧いてきそうですね!
働く超人・糸井も目を離せない大阪駅エリア。気になる新スポットも!
特別顧問就任を機に、大阪駅周辺を訪れる機会が増えたという糸井さん。周辺には気になるスポットがたくさんあると言います。
糸井さん:このあたりは「KITTE大阪」や「バルチカ03」をはじめ飲食店街がたくさんあるから、仕事仲間とごはんを食べに出かけたり、仕事終わりにリフレッシュするにもいいエリア。まだ情報をキャッチアップできていないけど、これから出社するときにいろいろ開拓できるのが楽しみです。

糸井さん:このエリアの施設の中で特に行ってみたいのが「うめきた温泉 蓮 Wellbeing Park」です。温泉やサウナは大好きですが、フィットネス施設や体験プログラムもあるんですよね。大阪に住んでいたら毎週でも通っちゃいそう。

糸井さん:このあたりはちょっと前とは比べものにならないくらい、街並みがガラッと変わりましたよね。健康に働けて、そのあともいろんなことができる。こんな楽しい街で仕事ができるみんなが羨ましいですよ! ……あっ、僕もここで働くのか!(笑)
超人・糸井嘉男は、勝負するフィールドこそ変われど、選手時代のまま熱くまっすぐな人でした。新しい働き方や人材を取り込みながら、発展し続ける大阪駅〜うめきたエリア。スーツをまとい、ビジネスパーソンとして進化し続ける糸井さんに遭遇するチャンスもあるかも!?
JPタワー大阪
住所:〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田3丁目2−2
公式サイト
11階から27階まで、基準階の貸室面積は約4,000平方メートルと、西日本最大級の規模を誇るオフィス空間。入居する企業のメンバーが健やかに働けるよう、屋上庭園、フィットネスエリア、ラウンジなどのオフィスサポート機能を備えている。
いっちゃん、新しいやつ
 
               
               
               
               
               
               
               
               
               
               
               
               
               
               
               
               
              